想定読者:会社員をしながら副業収入があり、確定申告が必要かどうか・どう進めればよいか分からない初心者

公開予定日:2026年10月12日

副業の確定申告 完全ガイド|会社員の副業所得はいくらから申告が必要か

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務相談・税務助言ではありません。 確定申告が必要かどうかの最終的な判断、具体的な所得区分・控除の適用可否、税額の計算などは、個々の状況(収入の種類・金額、他の所得の有無、扶養状況など)によって異なります。実際に申告する際は、必ず国税庁の公式サイトの最新情報を確認するか、税理士・税務署(確定申告時期は各地の相談会場)にご相談ください。本記事の内容に基づいて生じた不利益について、当サイトは責任を負いかねます。

「会社員をしながら副業を始めたけれど、確定申告が必要なのかどうかわからない」「20万円ルールって聞いたことはあるけど、正確な条件がよくわからない」——副業を始めたばかりの人が最初にぶつかる悩みの多くは、確定申告に関するものです。

この記事では、副業の確定申告が必要になる一般的な条件、白色申告と青色申告の違い、確定申告の大まかな進め方について、国税庁など公的機関の公開情報をもとに整理します。あくまで一般的な制度の解説であり、ご自身のケースに当てはめた判断は税理士・税務署にご確認いただくことを前提にお読みください。

この記事でわかること・対象読者

この記事は、次のような方を想定して書いています。

読んでいただくと、以下がわかります(いずれも一般的な制度の説明であり、個別の判断は専門家にご確認ください)。

副業の確定申告が必要になる条件

会社員が副業をしている場合によく参照されるのが、いわゆる「20万円ルール」です。国税庁の一般的な案内によれば、給与を1か所から受けていて年末調整を受けている会社員の場合、給与所得・退職所得以外の所得(副業の所得など)の合計額が年間20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要とされる特例があります。

ただし、このルールにはいくつか注意すべき点があります。

このように、ご自身が20万円ルールの対象になるかどうかは収入の形態によって異なるため、正確な判定は国税庁の公式サイトの該当ページを確認するか、税務署・税理士に相談することを強くおすすめします。

白色申告と青色申告の違い

確定申告が必要になった場合、副業の所得を「事業所得」として申告するか「雑所得」として申告するかによって、選べる申告方式が変わります。

副業の所得が「事業所得」に該当するか「雑所得」に該当するかは、その副業の規模・継続性・帳簿の保存状況などをもとに総合的に判断されるとされており、一律の金額基準だけで機械的に決まるものではないとされています。この判断を自己判断だけで進めると、後から見解の相違が生じる可能性もあるため、迷う場合は税理士や税務署に事前に相談することをおすすめします。

本記事はどちらの申告方式が有利かを断定するものではありません。 ご自身の副業の状況に応じてどちらが適切かは異なるため、判断に迷う場合は必ず専門家にご相談ください。

確定申告の進め方ステップ

確定申告の一般的な流れは、大きく次のようなステップに分かれます。

  1. 収入・経費の記録:副業で得た収入と、それにかかった必要経費(業務に必要な物品購入費、通信費の一部など)を日々記録しておきます。レシートや領収書、取引の記録は一定期間の保存が求められます。
  2. 帳簿・会計ソフトへの入力:記録した収入・経費を帳簿にまとめます。手書きの帳簿でも申告は可能ですが、多くの人は会計ソフトを使って入力の手間や計算ミスを減らしています。
  3. 申告書の作成:帳簿の内容をもとに、確定申告書(および青色申告の場合は青色申告決算書、白色申告の場合は収支内訳書)を作成します。会計ソフトを使っている場合は、入力した帳簿データから自動的に申告書類を作成できる機能を備えていることが多いです。
  4. 提出:確定申告書は、税務署への持参・郵送、またはe-Tax(国税電子申告・納税システム)によるオンライン提出のいずれかで行います。確定申告の受付期間は毎年おおむね2月16日から3月15日ごろ(曜日により前後する場合があります)に設定されていますが、正確な期間は年ごとに国税庁の公式サイトで確認することをおすすめします。

これらはあくまで一般的な流れであり、副業の内容や所得区分によって必要な書類・手続きが異なる場合があります。詳細は国税庁の案内または税理士にご確認ください。

会計ソフトを使うメリットと選び方

副業の確定申告が初めての場合、会計ソフトを使うことで次のようなメリットが期待できます。

ただし、会計ソフトはあくまで記帳・書類作成を効率化するためのツールであり、控除の適用可否や所得区分の判断など、税務上の最終的な判断を代わりに行ってくれるものではない点には注意が必要です。不明点がある場合は、ソフトのサポート窓口だけでなく税理士にも相談することをおすすめします。

副業・フリーランス向けの会計ソフトとしては、freee・マネーフォワード クラウド・弥生(やよいの青色申告オンライン/白色申告オンライン)などがよく比較されます。それぞれの特徴は以下の記事で詳しく解説しています。

よくある質問

Q. 副業の経費にできるものはどんなものですか?

一般的には、副業の収入を得るために直接必要となった支出(業務用のパソコン・ソフト費用、通信費・光熱費のうち業務利用分、取材や打ち合わせにかかった交通費など)が経費として認められる可能性があります。ただし、プライベートと業務が混在する支出(家賃・通信費など)は「按分」という考え方で業務利用分のみを経費にする必要があるなど、判断が難しいケースも多くあります。何が経費として認められるかは個別の状況によって異なるため、詳しくは国税庁の案内または税理士にご確認ください。

Q. 確定申告をし忘れた場合はどうなりますか?

期限後であっても自主的に申告(期限後申告)をすることは可能ですが、本来の期限に間に合わなかった場合、無申告加算税や延滞税などが課される可能性があるとされています。申告漏れに気づいた場合は、放置せずできるだけ早く税務署に相談することが推奨されています。具体的な取り扱いは状況により異なるため、税務署または税理士にご確認ください。

Q. 副業が会社にバレるのが心配です。確定申告と関係ありますか?

住民税の徴収方法(給与から天引きされる「特別徴収」か、自分で納付する「普通徴収」か)によって、勤務先に副業の存在が伝わる可能性が変わるとされています。確定申告書の提出時に住民税の徴収方法を選択できる場合がありますが、選択できるかどうかや自治体の運用は地域によって異なることがあります。心配な場合は、お住まいの市区町村の窓口に事前に確認することをおすすめします。本記事はこの点についても一般的な情報提供にとどまり、確実な回避方法を保証するものではありません。

まとめ

副業の確定申告は、「20万円ルール」をはじめとして、収入の形態や所得区分によって必要な手続きが変わる複雑な制度です。本記事で紹介した内容はあくまで一般的な制度の考え方であり、ご自身のケースに当てはめた最終判断ではありません。

確定申告の要否や具体的な申告方法について不明な点がある場合は、必ず税務署または税理士など専門家にご相談ください。 会計ソフトの選び方については、フリーランス・副業向け会計/請求書ソフト比較記事もあわせてご覧ください。


本記事は2026年8月時点で国税庁など公的機関の公開情報をもとに、一般的な制度の考え方を整理したものです。税制は改正されることがあり、また個々の状況によって適用される取り扱いが異なります。本記事は個別の税務相談・助言を目的としたものではなく、実際の確定申告に関する判断は必ず国税庁の公式サイトの最新情報および税理士・税務署への相談に基づいて行ってください。